『親子再会』

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「資治通鑑」

「楊シ」

民間伝承です。

『親子再会』というお話。
張飛は劉備に従って故郷を出たとき、留守宅に1本の鉄棒といくらかの銀子を残していった。息子の張苞は母親の手で育てられて12歳になったが武芸一辺倒で、勉強はそっちのけ。母親は仕方ないと思って、鉄棒を取り出し「苞や、お前の父親は張翼徳といって劉備将軍配下の大将です。これはお前の父親が残していったもので、これで練習をし、腕が上がったらお父さんを訪ねて行きなさい」と言った。そこで張苞は先生について武芸を習い、3年、15歳になったとき、母親をともなって荊州の父親のもとへ旅立った。ある日、とある大きな山の麓まで行くと、2人の山賊が飛び出してきて、長刀を構えて道を遮った。張苞が追い払うと、しばらくしてその2人が頭目を連れてきた。ところが、この頭目もたちまち張苞に叩きのめされて、張苞は山賊の頭目に押し上げられ山塞を差し出した。張苞は母親と山塞にのぼり、しばらく休むことにした。と、ある日、1隊の官軍が山塞の討伐にやってきて頭目を生け捕ったので、張苞が馬に鞭打って官軍の大将に戦いを跳んだ。2人は100回あまり打ち合ったが勝負がつかない。そのうち、官軍の大将が張苞の鉄棒を見て呆然としたので、その隙に馬から叩き落し、部下に命じて縛り上げさせた。すると、その大将が「その鉄棒はお前の父親が残したものではないのか」と聞くので、おかしなことを知っているなと思いながら「そうだ」というと、相手がいった。「わしは張飛だ。お前の父親だよ」。「おれの父上は張翼徳といって劉備将軍配下の大将だ。滅多なことをいうな」というなり、鉄棒を振り上げて殴ろうとした。そのとき、息子が官軍と戦って間違いを起こすといけないと思った母親が下りてきて、あわてていった。「苞、お待ち。そのお方はお父上ですよ」。張苞は急いで張飛の縄をとき「お父上、お許しください」と脆いた。張飛はとっさのことで物もいえず、一言、「この馬鹿者。立ちなさい」というと、一家三人、馬を飛ばせて荊州に向かったのだった。/民間伝承より

では今日もこれでおしまい。(できれば)また来週!